
ぱっと見は、ほっこりした文化イベントの案内だよね。
でも、ページの下には小さくこう書いてある。「この催物は、政治資金規正法第8条の2に規定する政治資金パーティーです」。
主催は「塩村あやか後援会」。立憲民主党の参議院議員、塩村あやか氏の政治資金パーティーなんですよ。
あれ、立憲って、パーティーを全面禁止する法案を出していた党じゃなかったっけ?
わたしも思わず二度見してしまった。
「初めての政治資金パーティー」の中身
塩村氏の公式サイトによると、会の名前は「拡大あやかミーティング」。2026年11月28日の昼に、東京・麹町のホテルで開かれる予定だ。
案内文で塩村氏は、この会を「私が国会議員となってから初めて開催する政治資金パーティー」と紹介している。国政報告のほかに、飼い猫3匹の目線で書いた著書のお披露目もあって、会費には書籍代と飲食代が含まれるそう。
ここで、ひとつ気になる資料がある。
2023年10月5日、ホテルニューオータニの「鳳凰の間」で開かれた会のチラシ。塩村氏の名前が大きく載っていて、議員グループ「直諫の会」の共著『どうする、野党!?』の出版記念パーティーとうたっている。
会費は1万円(書籍代込)。しかも、こちらにも「政治資金規正法第8条の2に規定する資金パーティー」という注記がある。
チラシには主催者の名前が見当たらない。だから、議員個人ではなくグループの主催だったので「初めて」に数えていない、という可能性はある。
とはいえ、自分の名前を大きく掲げて、本の代金込みでお金を集める会が過去にあったのは事実。それを知ったうえで「初めて」と言われると……うーん、ちょっと引っかかりませんか?
禁止法案を出した党の言行不一致
ここで少しおさらいを。
立憲民主党は2024年5月、自民党派閥の裏金事件を受けて、政治資金パーティーの全面禁止法案を衆院に出した。
法案には「何人も政治資金パーティーを開催してはならない」と書かれていて、オンライン開催も禁止。違反すれば拘禁刑や罰金、公民権停止まであり得る中身だった。
つまり党として「パーティーは罰則つきで禁止すべきもの」という立場を示したわけ。
矛盾は当時から突っ込まれていた。2024年5月の衆院政治改革特別委員会で、自民党の山下貴司元法務大臣が「法律が通らなければやり続けるのが立民のスタンスか」と追及している。
答えた立憲の本庄知史衆院議員は、法案が成立する前に党として自粛は求めず、「各議員の判断に委ねる」と説明。同じ場で「パーティーそのものが政治不信の原因」とまで言い切っていた。
もちろん、党側の言い分にも一理はある。
ルールは各党が同じ条件であるべきで、自分たちだけ手足を縛ったら選挙で戦えない、という理屈。これはこれで、現実的な話なんですよね。
「自粛どころか奨励」で風向きが一変
空気がガラッと変わったのは2026年3月。
読売新聞によると、かつて立憲に所属していた中道改革連合の小川淳也代表が、3月13日の会見で「パーティーやセミナーは自粛どころか、奨励したい。透明性の高い形で」と語った。背景には、政党交付金が減って懐が苦しい事情があると報じられている。
正直な告白ではあると思う。
お金がなければ政治活動はできない。それはよくわかる。
でも、だったら先に「あの禁止法案は何だったのか」を説明してほしかったな。
生活者が本当に気にしているのは
誤解のないように書くと、政治資金パーティーそのものは合法。与野党を問わず使われている仕組みで、わたしもルールを守って収支をきちんと公開するなら、頭ごなしに否定しなくていいと思っている。
問題はパーティーかどうかじゃない。言っていることとやっていることの距離です。
物価高に社会保険料、なかなか増えない手取り。わたしたち中間層は、毎月の家計簿とにらめっこしている。
その目線から見ると、「人には罰則つきの禁止を迫って、自分は開く」という姿は、どうしても都合よく見えてしまう。
政治とカネの問題で一番すり減ったのは、お金より「信頼」だったはず。
是々非々でいくなら、「透明性の高い形で」と打ち出したこと自体は評価していい。収支をオープンにすれば、それは一歩前進だ。
ただ、そのためにも、禁止法案をいまどう位置づけているのか。2023年の会をどう数えているのか。そこを本人の言葉で聞かせてほしい。
猫の目線で人間の世界を皮肉る本なんだそうです。
その猫たちの目に、いまの永田町はどう映っているんだろうね。
国会議員となって初めて、政治資金パーティーを開催します!
書き下ろしの猫小説のお披露目や、小学生日本一の箏曲奏者による生演奏も。芸術の秋を感じる会です✨ご購入いただき、活動を支えていただけると嬉しいです。活動費が削減されているため、応援よろしくお願いします!
詳細はこちら↓ https://t.co/asZDRLllh5
— 塩村あやかスタッフ(参議院議員) (@shiomuraoffice) November 2, 2026

