8月23日、マツダスタジアムで行われた阪神タイガース戦。広島は3-1で敗れましたが、最後まで諦めない姿勢を見せてくれました。
絶対王者への道を阻んだのは、阪神のエース・高橋投手。彼の切れのあるストレートと多彩な変化球の前に、カープ打線は沈黙を強いられました。
しかし、この敗戦は決して無駄ではありません。むしろ、チームにとって貴重な教訓となるはずです。今日の試合で浮き彫りになった課題を克服し、さらなる成長へと繋げることが重要です。
新井監督は、試合後、選手たちの頑張りを称えつつ、今後の課題についても言及しました。打線の強化、特にここ一番での勝負強さが求められます。昨日の試合でも見られたように、満塁のチャンスであと一本が出なかったことは痛恨の極みでした。打撃コーチとともに、打撃フォームの修正や、状況に応じた打ち分けの練習を重ねる必要があるでしょう。
前日の巨人戦で劇的な勝利を収めたカープは、この日の朝に東京から帰ってきたばかり。疲れを考慮して練習開始時間を1時間遅らせるなど、コンディション調整に気を配りました。
試合は、阪神の左腕・髙橋遥人との再戦。前回5回無得点で復帰星を許した相手でしたが、今回も5回まで1安打と沈黙を強いられました。髙橋投手の制球力は前回以上。ストレートから変化球まで、すべてが一級品でした。
それでも、カープ打線は諦めませんでした!3点ビハインドの7回、連打と相手のミスから無死満塁のチャンスを作り出します。菊池涼介選手の犠飛で1点を返すも、そこまで。髙橋投手に連敗を喫してしまいました。
新井監督は試合後、「いい戦いはできています。いい攻めというのはできていると思います」と選手たちを称えました。確かに、9回裏2アウトからの攻撃は今後につながる手応えがありましたね。
投手陣も頑張りました!玉村昇悟投手は3点を失いましたが、最低限試合を作りました。コルニエル投手も回跨ぎでしっかり阪神の流れを切りましたね。
カープの強みは、先発ローテーション陣の安定感です。リーグトップクラスの平均イニング数を誇り、QS率も高水準をキープ。これに加えて、リーグ唯一の防御率1点台の救援陣。この投手力は、カープの最大の武器です!
巨人も敗れたため、ゲーム差は2のまま。2018年以来のリーグ優勝へ向けて、まだまだチャンスは十分にあります。明日からの2試合、左腕2枚をなんとか攻略して、試合を優位に進めていきましょう!
まだまだ余裕の広島カープ
V争いを展開する巨人、阪神との違いは「先発陣の誰か1人が、投球回を稼いで平均値を引き上げているわけではない」という点だ。
ここまで広島のチーム完投数は8。一方の阪神は10試合のうち、才木が4完投をマークしている。巨人も7試合のうち、戸郷が4完投と半数以上を占めている。これらに対して広島先発陣個々の完投数は大瀬良、森下、玉村がそれぞれ「2」ずつ成し遂げており、アドゥワと九里も「1」と偏りがない。
〝鯉の4本柱〟の1人・床田も今季完投がないとはいえ、QS率はリーグ2位の95%を誇るなど先発投手陣は他の2球団よりも平均的に安定して役割を果たしている。
先発6人全員がすでにシーズン60イニング以上の投球回を難なくクリア。床田、森下、大瀬良、九里の4本柱はすでに3ケタの投球回数に到達している。
リーグ唯一の防御率1点台の救援陣に加え、試合展開も計算できる屈強な先発陣がそろう投手力はこれ以上ないストロングポイント。広島の戦いが大崩れする心配は当面なさそうだ。